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むずかしい学級の空気をかえる楽級経営

松下 隼司/著


読者対象:小学校教員

出版年月:

ページ数:140

「叱る」「怒る」から抜け出して学級に「楽しい」を取り入れよう! むずかしい学級の空気をかえる学級経営 松下隼司

叱れば叱るほど、怒れば怒るほど苦しい

むずかしい学級を担任していると、指導しなければならない場面が日常的に訪れます。
そうした場面が続くと、

  • 叱れば叱るほど、子どもも先生も疲れてしまう。
  • 指導しなければならないことがしっかり伝わらなかったり、空気だけが重くなったり…。

ということも起きがちです。

本書では、そんな場面で少しだけ学級の空気をいれかえて、「楽しい」を取りいれるためのマインドセットと手立てを紹介しています。

マインドセットと手立てで実現する「楽級経営」

本書の第1章では、叱ることを減らして「楽しい」場面を取りいれるためのマインドセットをまとめています。子ども観や教室環境、自分のイライラスイッチを知るすべなどを紹介します。
第2章では、場面ごとに必要な手立てを掲載しています。

  • 新学期準備
  • 学級づくり
  • 保護者対応
  • 行事指導

たとえば、忘れものの対策は、時代を問わず頭を悩ませる課題のひとつです。厳しく伝えたり、何度も言ったりするだけでは、忘れものを防ぐのは難しいときもあります。また、むずかしい学級ほど、忘れものが多いというのも、悩ましい点です。

そんなときは、

★一枚で完結している忘れ物シートを配布して、その日なにを忘れたかをすぐに記入・確認できるようにする(次の日に同じものを忘れないように気を付けやすい)
★持ち帰りの必要ない教材を座席班で回収・配布するシステムを用いる
(忘れものがそもそもおきない状況を増やすことで安心して過ごせる)

などの方法で忘れものを減らしていくことができます。
これらの方法を用いることで、何度も何度も注意を受けたり、忘れ物を繰り返して落ち込んでしまったりすることが減り、笑顔で過ごせるようになります。

このように、失敗を積み重ねるループから一歩抜け出す方法としての「予防」や「システム」を紹介しています。叱らない時間をつくること、「成功」の体験を重ねていくことがおもなねらいです。その結果、楽しく教室で過ごす時間が増えていきます。

みんなにとって「楽」しい学級をめざして

楽しい学級と一口に言っても、さまざまな姿があります。だれもが気楽にいられる学級、楽しくいられる学級をめざすためには、具体的な手立てと準備が必要です。本書といっしょに、子どもも教師も笑顔ですごす「楽」級づくりをはじめてみませんか。

目次
はじめに

序章 子どもは「楽」しいから、もっと一緒に「学」びたくなる

第1章 「楽級経営」のマインドセット
荒れたクラスほど「笑顔の注射」
「子どもはミスをして当然」と思っておく
その実践、すぐ真似して大丈夫?
行事に必要なのは、安心とやる気
休み時間に、関係づくり
ひと工夫で楽しい授業
教師の目標を掲示する
怒りは元から断つ!

第2章 「楽級経営」の手立て
●新学期準備編
 1)忘れん坊には、「晴れてても傘」作戦
 2)「楽級経営」の教室環境
 3)子ども情報アンテナは、前担任から
 4)トラブルが起きない「クラス発表」
 5)始業式の日は連絡帳を書かせない
 6)「背の順」の並び方 ―最速で決める!―
●学級づくり編
 1)出会いの語りには、ワクワク感
 2)最高にいい顔を撮ってもらうヒント ―記念写真の撮られ方指導―
 3)班当番できっちり! 連絡プリント回収のシステム
 4)給食時間の教師の地雷を取り除く
 5)給食指導 ―食缶を運ぶ2人組の決め方―
 6)掃除時間に子どもを荒れさせないシステム
 7)朝額を魔の時間にしないシステム
 8)「帰りの会当番」でめっちゃ整理整頓
 9)1人1当番を短時間で決める
 10)宿題と連絡帳の確認を快適に
 11)毎日の宿題「音読カード」で、嫌われない
 12)更衣室の約束「みかさ」
 13)生活指導のコツ ―楽しい時間にスーッと入れる―
 14)一筆箋の使い方 ―子ども・保護者とつながる―
 15)クラス目標を飾りで終わらせない
 16)子どもが優しくしたくなる席決め
 17)「丁寧さ」の毎月チェック表
 18)絵が苦手な子どもも笑顔に!
 19)どう指導? 不正・不公平に対する怒り
 20)仲直りの秘密は「踏み台」にあった!?
 21)緊急時のトラブル回避! 癒しアイテム
●保護者対応編
 1)保護者は我が子の「手と背」を見ている
 2)懇談会の資料「スマホ10の約束」
 3)家庭学習は、楽しく&個別対応
 4)保護者個人懇談会 ―「おもてなし」精神で―
 5)「切り替え」の毎月チェック表
●行事指導編
 1)発育測定は3つの「障り」を事前指導
 2)遠足・社会見学の悲劇を防ぐ
 3)体力テストを受ける子どもへの心遣い
 4)終業式の日限定「仲間づくり」
 5)宿泊学習での勝手な行動を防ぐ
 6)卒業式練習の安心ガイド
 
おわりに
本書のダウンロード・コンテンツのご説明
著者プロフィール
大阪府大阪市立豊仁小学校教諭 
1978年生まれ。奈良教育大学卒業後、2003年度より現職。絵本の作品『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)、『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。受賞歴に、第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、日本最古の神社である大神神社の第17回短歌祭で最優秀賞の額田王賞、プレゼンテーションアワード2020で優秀賞、第69回読売教育賞で優秀賞、第20回読み聞かせコンクール朗読部門で県議会議長賞と自由部門で茨城県教育委員会教育長賞、令和4年度 文部科学大臣優秀教職員表彰がある。[2023年1月現在]